テクニックTECHNIC
■用意するもの
ラドール、台座用の板(150mm×150mm)、アルミ線、木工用ボンド、ティッシュペーパー
ラドールは紙・木・ガラス・ひも・針金などに自由に取り付けることができる石塑粘土。
ラドール1つでできるクレイドールの造形をご紹介していきます。
■作業上のポイント
- アルミ線で、作品の中心を流れる軸をとらえるように形をつくります。長さを決めにくい手・首・足などの場合は、アルミ線を少し長めにして組み立てるといいでしょう。
- 結合部分は、ひもやセロハンテープで結んで、ラドールをかぶせておきます。
- 人形の足を開いた状態で粘土を盛り付けたときに安定する位置を決めましょう。
台座になる板の決め位置にアルミ線を通す穴をあけてアルミ線を差し込むか、釘またはU字型金具でしっかり留めます。 - アルミ線の下部は、台座に取り付けて先を折り曲げ、芯棒だけで立つようにつくり、ラドールをかぶせて台にします。
- 台は板ではなくラドールだけでも作ることができます。
■作業上のポイント
- アルミ線の胴体部分に、ボンドをつけてティッシュを巻いていきます。アルミ線にラドールを直につけると、作品が乾いてからたるんだり、亀裂が入る原因となります。
- このとき、アルミ線の腕の部分にまでつけると、胴体の作業がしにくくなるので、胴体の肉付けのあとにしましょう。
- ボンドが乾いたら、粘土を肉付けする作業に入ります。
■作業上のポイント
- ティッシュを巻いた胴体に肉付けをしていきます。
- その際、腕のアルミ線は肩幅を決めてから曲げて、体全体の流れを感じるように作っていきます。
- 粘土をつけるとき、少しずつ芯に向って押すようにつけます。ボディのフォルムがある程度肉付けできたら、腕にもボンドをつけてティッシュを巻き、全体と部分の関係を見ながら、肉付けをしていきます。
- 肉付けが進んだ段階で、手、足、首の長さを決めてペンチで切断します。組んだアルミ線が短すぎたら、ラドールで補うか、ラドールにアルミ線を差し込んで接続すると補修できます。
■作業上のポイント
- ドールに持たせる小物をつくる場合は、体全体のサイズや腕の間隔を決めてから作業しましょう。
- 細いパーツがある場合はアルミ線などの芯材を中に入れて造形しておきます。
■作業上のポイント
- 造形中に乾燥してきたり、ラドールのつきが悪いときは、全体を練り直さず、少しずつ水をつけながら肉付けを行っていきます。
- 全体のバランスを見ながら肉付けを行い、表面をツルツルにならさないことで力強い造形に。
- 乾燥後に肉のつけすぎに気がついたら、彫刻刀で削ります。
- また、不自然な凹み等は乾燥後に水を加えて少しやわらかくしたラドールを盛っていきます。
- 乾燥後にひび割れなどができた場合には、ラドールに水を加えてペースト状にしたものを割れに埋め込んで補修します。
この作品ではラドールのままで
仕上げてあります。
